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印刷経営研究所のブログ

2020.04.02

なぜあいつは顧客に呼ばれるのか?

真っ先に相談される位置を獲得する


ある印刷会社は、コンビニチェーンの店舗運営マニュアルの仕事を受注するために、そのコンビニのフランチャイズに加盟したそうです。そして自ら店舗運営をすることによってコンビニ店舗内業務の流れを理解し、業務の改善と効率化及び売上アップのための接客や販促等のアイデアを蓄積し、その上で店舗運営マニュアルの企画・提案をしたそうです。


この動きは、単なる印刷物の制作ではなく、顧客企業が経営戦略を遂行する上でぶつかる問題点を先回りして特定し、それを解決する提案をし、それを一緒に実行していくというまさにコンサル型のアプローチになっています。


このように「コンサル型印刷会社」は、顧客企業の印刷物を作る業者としての部分的な関わり方ではなく、顧客が目指すゴールを共有する「理解者」として全体最適の視点を持って関わっていくことが特徴です。たとえ最初は名刺の印刷だけの仕事だったとしても、全体最適の視点を持って、伴走者としてともに顧客企業の目標を追いかけていく姿勢を持つことが大切です。


こういう姿勢で顧客の経営目標を共有していると、顧客が何かで困ったときに真っ先に相談してくれるようになります。この「真っ先に相談される」ポジションにいることがものすごく重要です。こういうポジションにいられる顧客をどれくらい持つかによって、今後の業績が左右されると言っても過言ではありません。それくらい重要なことです。

「商社的」に仕事をする


相談されるポジションにいると、自社だけで対処できない仕事がいろいろと出てきます。印刷以外の相談をされることもあるでしょう。そのときは、いわばコンサルタントとして全体視点を持ち、最適な業者をセットすることに注力します。自社を通して発注することができれば、利益を得ることができます。窓口は自社になり、仕事をするのは協力会社やスタッフに任せます。つまり、「商社的」に仕事をすることになります。


現に私のクライアントである印刷会社の営業マンは、コンサル型の仕事の仕方で顧客の信頼を勝ち取り、会社の宣伝広告に関わることについては真っ先に相談されるポジションをキープしています。


自社で完遂できる印刷の仕事は自社でやりますが、ホームページや動画制作、イベント運営、CIブランディングは商社的な立ち位置で関わり、パートナー企業に振り分けています。自分はコア企業として、これらのパートナーを管理し、全体をコントロールしています。


こういう動きが出来る人は売上も利益も確実に伸ばしていきます。彼はまだまだ若い営業マンですが、今後さらに顧客企業の戦略に関わる相談に深く乗れるようになると、もっと大きな仕事ができるようになるはずです。


「そんな能力を持った人材がいない」と嘆く経営者も多いかと思いますが、まずは経営者自らが「コンサル型」について勉強し、実践してみることから始めてください。行動すれば必ず結果が出ます。その結果を振り返り、次の行動を計画し実行する。この繰り返しをどれだけ積み重ねられるかどうかで、会社の未来は大きく変わります。

従来型のモデルとのハイブリッド


受注型から見込型へ、あるいは下請け型からコンサル型へと移行していくことの重要性を常々お伝えしていますが、もちろん簡単なことではないので全てをすぐにできるようになるものではありません。


ですが、少しでも会社を生まれ変わらせたいと思うのであれば、小さくてもいいので、できることからすぐに始めることをお勧めします。


従来型の仕事で売上げを作りつつ、キャッシュフローがプラスになっているうちに、新型の仕事も走らせ始めてください。両方行う「ハイブリッド型」でマネジメントしていくのです。新しくて慣れないスタイルで仕事をするのはストレスがかかりますし、ちゃんと説明しないと社員からの不満が抑えきれなくなる場合もあります。それらをあらかじめ想定し、経営計画を立てておくことも大切です。経営計画を、社員の前で発表し、ことあるごとに何度も繰り返し伝えていくことがとても重要になります。

コンサル型をやり始めると、顧客から「相談したい」と呼ばれるようになります。その快感と言ったら・・・社員さんはやる気MAXになるでしょう。


なにはともあれ、旧型の安定感を活用しながら新型のテストを素早くできるだけ多くやることが重要です。ハイブリッド型で運営していくうちに、自社ならではの形やスタイルが生まれます。ぜひあきらめずにチャレンジし続けてください。

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