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印刷経営研究所のブログ

2019.08.09

4フェーズで整理する印刷会社のマーケティング(その2)

印刷会社のマーケティングの仕組みを考える時には次の4つのフェーズに分けて考えると理解しやすい、というお話の2回目。その1はこちら

4つのフェーズとは、

1.潜在客を集めるフェーズ【集客】
2.潜在客を買う気にさせるフェーズ【モチベート】
3.買う気になった顧客から注文を受ける【販売/契約】
4.何度もリピートしてもらう【ファン化

です。この4つのフェーズを意識して事業活動をすることで、お客様のやるべきことが明確により成果が出やすくなります。 今回は、3の「買う気になった顧客から注文を受ける【販売/契約】」と4の「何度もリピートしてもらう【ファン化】」ついて書きます。

買う気になった顧客から注文を受けるフェーズ【販売/契約】


3番目は、情報提供を継続的に行うことによって発注する気になってきたお客様から、いよいよ注文を受けるフェーズです。事前にしっかりと情報提供を行なっているので、お客様はある程度あなたの会社に信頼感を抱いているはずです。有用性の高い情報を提供出来ていれば専門家として接して頂ける場合もあるので、かなりスムーズに話が進むこともあります。

しかし、あくまでも謙虚に、丁寧な言葉遣い、明るい笑顔で商談に挑むことを忘れないでください。それから約束をキチンと守るということも、当たり前ですが、こだわってやりましょう。情報提供で素晴らしいことを言っていても、商談の時間に無断で遅刻するなどの失態をすれば、事前の期待が大きいだけにお客様は裏切られた気分になってしまいます。

ここでは提案のスキルやクロージングのスキルなど、商談における技術が問われます。

何度もリピートしてもらうフェーズ【ファン化】


一度発注して頂いたお客様から、何度もリピートして利用して頂くことが、会社が長期的に安定成長していくためにはとても重要です。

釣った魚にエサはやらない、とばかりに一度売ったお客様に対してのフォローが雑になる営業マンや会社がありますが、今あるお客様こそ大事にしていかなければいけません。納品後に訪問すると「クレームを言われたり、印刷物の不出来を指摘されたりするから」という理由で、足が向かない営業マンは意外に多いように感じます。何を隠そう私自身も当初はそういう営業マンでした。


しかし、ここでアフターフォローを怠ると、せっかく今まで行ってきた努力が水の泡になります。ここはしっかりと「納品後、うちの印刷物は役に立っているでしょうか?」と言うスタンスで確認にいきましょう。細かい印刷上のミスを指摘される場合があるかもしれませんが、それには喜んで対処する姿勢を見せるべきです。こちらの落ち度であるのなら、甘んじてその批判を受けるべきです。ここをあいまいにしようとすると、その場は事なきを得ても、二度と発注してもらえなくなるでしょう。

経営者は、常日頃から営業マンに対して「お客様からのご意見・クレームは大歓迎するからどんどん聞いて来い」という意思を伝えておく必要があります。でも実際はこの真逆の言動をする経営者や管理者が多いのです。

「お客様の細かいクレームなんて、営業マン個人が何とか丸くおさめて来い」と指導している会社では、営業マンはお客様のアフターフォローはしなくなります。何か言われたら嫌ですからね。お客様から不具合を指摘されても、お客様の方へ責任転嫁しようとしたり、そういう事実を会社に報告しなくなったりします。報告したら、社長に叱られますから当然こうなります。こうして、お客さんの本当の声が会社に届かなくなり、お客様は知らないうちに去っていくのです。

先日、ネットである印刷物を印刷会社に発注したところ、納品された商品の印刷にカスレがあり、さらには印刷がされていない白紙の部分が見つかりました。「作りなおせ」と言うほどでも無かったのですが、明らかに先方のミスだったので、別の印刷物の見積もりをするついでに「こんなミスがありました」と社長宛に手紙を書きました。

すると社長ではなく別の担当者からFAXが来て、一応謝罪の内容はあるものの、次の発注時にフォローするとか、不具合の分だけ値引きするといった内容は皆無でした。まったく反省の色が見えないのは寂しい限りでした。少額とは言え、こちらは損害を受けているわけですから、せめて電話で一言あっても良いのでは?と思ってしまいます。こういう対応をされると、二度と発注しないぞ、と客としては堅く心に誓うのです。

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